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新入生・ご家族の皆様へ

新入生・ご家族の皆様へ

令和4年度 入学式における 学長・理事長・後援会会長 からのメッセージを以下に掲載いたします。


学長式辞


本日は、校友会会長の松村様、後援会長の土屋様をはじめとしてのご来賓、ご家族の皆様をお迎えして、入学式を持てること、東京都市大学学長として、大変うれしく思います。サクラガーデンの桜も皆さんの入学を待ってくれました。

コロナ禍のために、この2年間は、対面での入学式は実施できませんでしたが、少し落ち着いてきましたので、今年は、対面での入学式を持つことにいたしました。しかし、感染予防対策として、これまでより、小規模かつ短縮しての実施といたしました。また、4月1日にオープンした7号館のTCUホールでは、ご家族の皆様にもLive中継をご覧いただいております。

本日はゲストに、オーストラリア大使館より、教育研究担当参事官のJanine Pitt様にご臨席いただいています。東京都市大学はオーストラリアプログラムTAPとして、毎年300名を超える学生を、オーストラリアのパースにあるEdith Cowan 大学とMurdoch大学に派遣しています。今年からは東海岸のSouthern Cross大学ともプログラムを開始しました。これらのプログラムに対して、オーストラリア大使館には全面的なご支援を頂いております。

さて、本年度は大学院博士後期課程では総合理工学研究科に20名、環境情報研究科に7名の計27名、大学院博士前期課程には総合理工学研究科で320名、環境情報研究科で34名の計354名、学士課程につきましては理工学部679名、建築都市デザイン学部254名、情報工学部187名、環境学部189名、メディア情報学部198名、都市生活学部168名、人間科学部102名の計1,777名が入学します。皆さん、改めまして、入学おめでとうございます。教職員一同、皆さんを歓迎いたします。(※入学者数は 4月2日 10:00時点)

本学の理念は「公正、自由、自治」です。都市大の前身の一つである武蔵工業大学は、1929年に武蔵高等工科学校として創立されました。この学校は、ある学校に在学していた学生たちが、「もっと学びたい」と思う一心のもとに、自らが、支援者、教えてくれる人をさがし、それを受け止めた3名の創立者の熱意により誕生しました。きわめて稀な形で創立された学校といえます。「公正、自由、自治」の理念は、その時に宣言されました。

東京都市大学は学校法人五島育英会に所属します。五島育英会は東急グループの創立者である五島慶太翁が1939年に設立した東横商業女学校に始まります。それがのちの東横学園女子短期大学であり、2009年に武蔵工業大学と統合して東京都市大学となりました。

五島慶太翁については、新入生の皆さんのお手元に伝記をお渡ししています。ぜひ、読んでください。五島慶太翁は実業家として有名ですが、小学校の代用教員や商業学校の教員も務められており、人材育成にも大変な熱意をお持ちでした。

五島慶太翁が好まれた言葉「熱誠」も、都市大の教育研究のバックボーンとなっています。五島慶太翁は熱誠について、次のように記されています。「人の成功と失敗の分かれ目は第一に健康である。次には、熱と誠である。体力があって熱と誠とがあるならば、必ず成功する。」素晴らしいお言葉です。

さて、都市大は、どのような方針で人材育成にあたっているのか、また、大学で、どのようにすれば有意義に過ごせるのかについてお話しします。

まず第1に、皆さんは、今日から、生徒ではなく学生となります。生徒と学生の違いについては自分で確認してください。端的に言えば「生徒は受動的に学ぶ」「学生は能動的に学ぶ」です。大学では、何かを教えてくれるだろうといった「待ち」の姿勢では、何も手に入れられないでしょう。また、どこまでで合格というラインもありません。自分から進んで、能動的に学ぶことが、大学で成功することの秘訣です。今、社会から求められている人材も、自分で問題を発見し、解決できる人材です。能動的に行動できることです。

都市大では、育成する人間像を「世界で活躍できる、実践的な専門力を有する人材」として、教育プログラムを組み立てています。大学で学ぶのは、専門力と考えているかもしれませんが、人間力をつけることも重要です。人間力とはいわゆる教養です。日本の若者の弱点とされている、自分に自信が持てない、リーダーシップに欠ける、協調力が低い、コミュニケーション力が低い、なども人間力ですが、それらについても、大学で学び、身につけることであり、人間的な魅力とも言えます。

大学院についてお話しさせていただきます。最近、人材に対する期待は、幅が広がり、しかもより高いレベルへと変わってきています。産業界での雇用や人材活用も、メンバーシップ型雇用から、ジョブ型に移行しつつあります。そのような状況に対して、大学での4年間124単位の学びでは、不十分となってきました。大学院では、通常のコースワークに加えて、研究室に所属しての研究が大きなウエイトを占めており、専門力と人間力を高めるうえで極めて有効となります。今日、大学院に入られた皆さんは、どこまで自分を磨き上げられるか、高められるか、にチャレンジしてください。

実は多くの大学で、大学院進学が当たり前になってきています。大学院への進学率が90%、80%という大学が増えています。また、学部と大学院を合わせて6年あるいは5年のプログラム教育を提供する大学も増えています。都市大でも、そのようなプログラムも検討中です。学部入学の皆さんも、大学院進学を視野に入れて学部での学びを計画してください。

さて、先ほど都市大の育成する人材像として「世界で活躍できる、実践的な専門力を有する人材」とお話ししましたが、その入り口が英語によるコミュニケーション能力です。英語は中高で6年間も勉強したのですから、今更大学でという気持ちもあります。しかし、皆さんの将来にとって英語によるコミュニケーション能力は必須であり、英語を話さなければ、国際的に活躍することはできません。

都市大では、専門の勉強が始まる前にこの問題を解決してもらおうと考え、オーストラリアプログラムTAPを実施しています。定員は472名です。このプログラムは、入学直後の準備教育から始まり、ネイティブの講師による英語力強化プログラムを1年間、100時間受けたのち、4か月間、オーストラリアの大学に留学します。これだけやると多くの学生は英語によるコミュニケーションには問題が無くなります。少なくとも外国人がいると、こそこそ隠れる、目を合わさないようにするようなことはなくなります。TAP以外にも、様々な留学プログラムを用意していますから。学生の間に、ぜひ、留学してください。それもできるだけ長期滞在を勧めます。

今、世界は大変な状況にあります。激動の時代とも言えます。コロナ禍は、様々な社会活動や経済活動を止めてしまいました。また、現在の科学技術の限界を示し、さらには日本の研究力の低さを露呈しました。地球温暖化問題は将来に向けての厳しい警告であり、我々の責任を示しました。今、ウクライナで起きていることは、戦争というよりは一方的虐殺であり、すぐに止めなければなりません。我々は、今何ができるのか、何をすべきかを考え、行動することが求められています。皆さんは、これからの都市大の学生生活を通じて、世界で自分の果たすべき役割は何であるか、どのような貢献ができるのかについての解を出してください。安全で安心に暮らせる社会の構築は、ベースラインです。目指すことは、全世界の人々がWell being 、持続的な幸福を実現することです。

東京都市大学グループの学園歌は「夢に翼を」です。まず、夢を見つけてください。そしてそれを実現するための翼をつけてください。皆さんが充実した大学生活を送られることを祈念いたしまして、式辞といたします。

東京都市大学  
学長 三木 千壽

  



理事長挨拶

新入生の皆さん、入学おめでとうございます。

入試という難関を乗り越え、めでたく本日この席に座られている皆さんを、東京都市大学の仲間として教職員一同、心から歓迎いたします。そして、ご両親様をはじめ、ご家族の皆様にも、心からお喜び申し上げます。

また、ご多忙の中、この晴れの日のお祝いに駆けつけて下さいました在日オーストラリア大使館のPitt参事官には衷心より感謝申し上げます。

私ども学校法人五島育英会は、幼稚園から大学まで8つの学校をもって東京都市大学グループを形成し、学生・生徒数は約12,000人を擁し、多くの先輩方が社会の様々な分野で活躍されています。新入生の皆さんが、今日からこの大きな集団の一員として、この集団のリソースを活用して大きく成長し、その成果をフィードバックすることで都市大グループのさらなる発展に大いに寄与して下さることを期待します。

さて、東京都市大学は、7年後の2029年に創立100周年を迎えます。自画自賛する訳ではありませんが、1世紀に亘って優秀な卒業生を輩出し続けるのは容易なことではありません。この間の政治・経済・社会の変化の大きさは歴史の示すところであり、その変化に耐えうる学術知識を提供し、時代の大波を乗り越えていける人材を輩出し続けたのですから。私たち東京都市大学には、変わるもの、変わらざるものを見極め、変化し続ける伝統があるのです。

その証左をいくつか挙げさせて頂くと、まずは、文部科学省の「令和3年度 私立大学等改革総合支援事業」の全4タイプに2年連続で本学の取り組みが選定されたことがあります。これは、文部科学省が「Society5.0」の実現に向けた特色ある教育研究の推進や、イノベーティブな研究の社会実装の推進などに全学的・組織的に取り組む大学を重点的に支援する事業です。

また、加速する社会のグローバル化を踏まえ、教育の国際化にも積極的に取り組んできております。本学が中心となって設立したアジア・大洋州五大学連合の教育プログラムを活用したグローバル人材の育成や、海外留学制度である「東京都市大学オーストラリアプログラム、略称TAP」、海外インターンシップ制度の拡充などを推進し、国際標準の大学に進化してまいります。

そうした改革を支えるため、メインキャンパスである世田谷キャンパスにおいて、敷地面積の約3分の1をリニューアルする「東京都市大学キャンパス再整備事業」も現在推進中です。これは、良質な教育研究環境を整えるとともに、防災や交流の面における地域の拠点としての機能を強化し、地域社会へのより一層の貢献を目指すものであります。本年、1月に竣工したばかりの7号館に引き続き、次の新棟の建設も進んでおりますので、新入生の皆さんには、新しい充実した環境で、思う存分学んでいただきたいと思います。

東京都市大学グループの学園歌は「夢に翼を」といいます。

この学園歌には、夢を実現するためには、ただ憧れているだけでなく強い翼を育てることが肝要であるとのメッセージが込められております。皆さんが東京都市大学で学ぶことで、それぞれの夢が大きな翼になり、将来へ雄飛することにつながるように期待しています。

結びに、今日から新たな環境となりますが、心身とも健全な、充実した楽しい学生生活を送られますことを心から祈念いたしまして、私からのお祝いの言葉とさせていただきます。


学校法人 五島育英会
理事長 泉 康幸  



後援会会長ご祝辞

新入生の皆さん、入学おめでとうございます。また、御両親をはじめご家族の皆様、お子様の御入学、誠におめでとうございます。東京都市大学後援会を代表いたしまして心から皆様を歓迎致します。

本学の後援会は、在学生の保証人の皆様を正会員として構成されています。大学の教育方針に則り、大学との連携を緊密にして、学生の修学、生活の向上を図り、また大学を後援して、その発展に寄与するとともに、会員相互の親睦を図るためにあります。主要な事業活動としては、新入生研修行事や大学行事の体育祭・学園祭と課外活動の援助、例年9月から大学と共催で行われる「保証人対象 大学との連絡会」等が中心です。本学をよく知ってもらうためにも、ぜひ参加して頂ければと思います。

また、課外活動・学術活動での優れた成果に対し、「学生表彰」や卒業時の「後援会長賞」などの表彰もあり、入学から卒業にいたるまでの幅広い支援事業を展開しています。保証人の皆様には、後援会のホームページや年2回送らせて頂く会誌のTCU-COMを是非ご覧ください。更に新入生の保証人の皆様の中から、評議員として後援会にご協力頂ければと思います。事務局からの依頼がありましたらぜひ参画をお願い致します。毎年5月に評議会が開催され、新年度後援会活動計画の説明・運営等の審議・承認を致します。また各学部の教授及び大学関係者との皆様との懇親の場も設けたいと思いますので親交を深めて頂ければ幸いです。

しかしながら希望に溢れた学生生活のスタートが、この2年間のコロナ禍の中では一変し制約された状況におかれています。新入生の皆さんには試練が続きますが、在学生・教職員・ご家族の方々と三位一体となり、卒業時には良き思い出になるよう乗り越えて行きましょう。コロナ禍の早期収束を願うばかりです。

新入生の皆さんにこの4年間で期待すること!!!

産業界は「働き方改革関連法」の施行から2年が経ち、「新たな価値を創造する働き方」を目指す取組が、昨年のコロナ禍のなかで、一段と加速しています。生産性人口の減少が続く中で、労働環境の改善は日本における喫緊の課題となっています。この改革を推進するためにも皆さんの柔軟な感性が必要になります。学問・知識を身につけ教養を高め、新たな社会環境を創造し、改革の中枢を担う人材として活躍することを期待します。ぜひこの逆風を糧として次のスパイラルアップに繋げてください。

令和の時代に期待される社会人は、柔軟な感性を持つ人材であり、ワークライフバランスやダイバーシティを理解できる人材が必要になります。そのためにも、大学の特色であるTAP(東京都市大学オーストラリアプログラム)への参加や学業以外で見聞を拡げるためにも、クラブに所属して、学部・学科・学年の異なる同級生・先輩・後輩とともに同じ目的を持ち、多くの方々と共有する時間の中で活動してください。一人ではできないことも仲間と一緒ならできます。

ぜひ充実した学生生活を送ってください!!!

最後になりますが、皆さんに贈る言葉として、私の祖母からよく言われた言葉があります。

小学生の頃に、冬の掃除係なら箒やバケツを持たず、進んで雑巾を取りなさいと。人がしたくないなと思うことや躊躇することは積極的に自分から行いなさいと言われ続けました。自分が動けば周りも動きます。積極的にリーダーシップを取ってください。

また三木学長もよく言われます。鉄道でたとえれば「客車は100両連結しても走らない。1台でも機関車なら走る。自分の中にエンジンを備え、自分で発火できる人間でなくてはいけない」、今の社会に通じる言葉です。

本学における4年間が、皆さんの将来にとって素晴らしいものとなりますよう、心から祈念しましてお祝いの言葉と致します。

   
東京都市大学 後援会
会長 土屋 良直 

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